飛ぶぞ大田!

 日本のGDP(Gross Domestic Product:国内総生産)は世界でアメリカ、中国について3位であるが、一人当たりの名目GDP(GDP÷人口)は38917.29USドルで世界22位である。この原因の一端を担うのが、高齢化社会の到来である。一人当たりのGDPは低下していくにもかかわらず、ほとんどの産業の需要が増えない中、医療機器市場だけは活発に増大を続けている。高齢になれば否応なしに病気になることを考えれば、病気のために医薬品や医療機器が必要になるのは当然で、結果として医療産業は活発化する。2016年65歳以上の人口が約1/4になる日本では国民医療費は40兆円を超え、それとともに医療機器市場も増大している。世界の医療機器市場は約43兆円で、その11%が日本の市場である。今後は世界中で高齢化が進むことを考えれば、医療機器産業への進出を考えることは当然の成り行きである。
 医療機器産業のすべてが世界で増大するということは、先端医療機器だけでなく、ローテクの医療機器も後進国とりわけアジアでは重宝されることを意味する。日本製品の品質に対する信頼は海外では高い。私が考えている一般社団法人大田医療産業機構の今後とは、大田区が得意としている先端技術を生かし、先端医療機器を先進諸国に販売し、アジアには中古医療機器を中心に病院全体を売り込むというものである。病院全体でなくても、脳神経外科手術(ガス滅菌機、手術台、手術機械、顕微鏡、内視鏡、ビデオetc.)全体を売り込むというスタイルもあるかもしれない。今後の医療産業にはinnovationを起こす技術力、アカデミズムだけでなく、すぐに世界の市場に打って出るための英語を含めた外国語力、コーディネート力、さらに一つ一つの製品を販売していくための企画、設計、マネジメント能力も必要とされる。
 また欧米の医療機器産業の壁は高いことが予想され、ステントなどの先端医療機器の製品化のみを追い求めるのはリスクが高いので、むしろ医療機器より規制の緩い介護機器の開発にチャンスがあると考えている。今後は介護機器も保険診療の範囲に入ると予想している。現在東工大、株式会社アベテクノシステムを中心に、脳卒中後の片麻痺を治療するリハビリロボットの開発に乗り出している。リハビリロボットだけでなく、パワードスーツ等の介護ロボットの開発も視野に入れている。
 今回設立した一般社団法人大田医療産業機構は、医工連携の成果を製品化するだけでなく、医療機器産業そのものに参入しようとする試みである。医療機器産業のすそ野は広い。薬もサプリメントも、いわゆる医食同源といった言葉に代表されるように健康食品も、医療産業に入る。

 ぜひ一般社団法人大田医療産業機構の賛助会員になっていただき、ともに“飛ぶぞ大田”を現実化させて行こう!

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